特許明細書の流派とか。

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Engin_Akyurt / Pixabay

 私は企業から事務所への転職型だったのですが、一番最初に困ったのは明細書の流派についてでした。なんとなく忘れてしまいそうなので自分用にもメモしておきます。

 企業の際も知財系の仕事はしていたので、関係する公報の検索とか内容を見たりとか、自社から出す出願の内容確認とかはしていました。しかし、実際自分で書く視点で読むと、初めて困った自体に遭遇した記憶があります。

 と言うのも、いくつかの公報を並べてみると、かなり書き方が違ったりするのです。意外に、かなり適当なのから、かなりがっちりしたのまであるんですね。具体的には背景技術と発明が解決しようとする課題の辺りがごっちゃになっていたりとか、請求項内で図面を参照していたりとか。凄いのになると、ひたすら請求項だけ並べて完結してるものとか。細かい言い回しとかまで考えると、正直同じ審査に係属しているのが謎なレベルで結構ノリが違う気がします。

 しかもさらにその後で知ったのですが、同じ事務所内でも書き方の流派が微妙に違ったりします。すると、新しい事務所に入った場合、大体最初は先任の特許技術者さんや、弁理士さんに見てもらいながら書くことになると思うのですが、全員コメントが違うと言う事態に。

 まあ、こんなことは普通の企業でも一緒なんでしょうが、こと文書の作成と言う点では、コメントをもらう方としては非常に困ってしまいます。コメントされた点を列挙して、次回作成時の提出前に付き合わせたりするんですが、相手が違うと場合によっては逆のコメントがされたりするわけです。
 最終的には条文と審査基準と文法と客先からの指示に反しない範囲で、自分で良いと思う形に書いていくしかないんでしょうか。なんとなくもっと、プログラミングのように全部厳密に決まってるのもありんじゃないかなーとか思ってしまいました。校正ソフトとか使えそうですしね。

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kuroneko

とある企業の知財部で働く一応弁理士です。 国内特許系メインの日々の業務とか、試験対策ネタとか書いています。 受験時代は某L社系列の某B,M講師をメインに習っていました。 Copyright (C) 2010 - 2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
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