『『イースX -NORDICS-』は、変化をつけようとした結果微妙になってる感じでした。

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この記事について

 この記事は、『『イースX -NORDICS-』は、変化をつけようとした結果微妙になってる感じでした。』です。

 とりあえずクリアしてみたので、感想をめもしておきます。

 なお、総プレイ時間は、PS5の表示で25時間くらい、難易度とはノーマル、クエストとかは9割くらい網羅したと思います。

 

 以下、イースXの完全なネタバレを含みますので注意です。

 

イースXとは

 イースXとは、イースシリーズのナンバリングタイトルで記念すべき10作目ですね。

 時間軸としては、イース2とイース4の間の話で、ドギとか、イースにいたフレア先生が出てきます。

 とりあえず、町やキャラ周りを漂う軌跡ツクール感や、フィールドの岩とかヒルチャールみたいな雑に作った原神感が、どことなくアレですが。

 

 個人的には、前作の緻密に設計された町のほうが、普通にすげーと思います。

 ただ、適当にプレイしても察せる感じで、かなり意識的に変化をつけてきています。

 ざっと気づいた範囲でも以下のような感じでしょうか。

 

難破しない

 いつものイースの導入で、船が出てくると9割くらい難破して、打ち上げられるんですが。

 今回のイースは、船が出てくるのにちゃんと港まで行けます。

 ぶっちゃけ、この部分が、今作で一番びっくりしました。

 

 

現地妻が非戦闘員の村娘じゃない

 まあ、8辺りから、戦闘メンバーがほぼヒロイン扱いになってる感じもしますが。

 今回は、前情報なしで遊んでたら、今回は、酒場の女の子がヒロインなのかなって思ってましたし、全く関係ない路線になって面白かったです。

 

 また、実際のヒロインも、最初から最後までほぼべったりで、飽きられると思ったのか、途中から口調が変わったりと変化球も付けてあります。

 割といいんじゃないですかね。

 

 

最初に出てくる町がホームタウンじゃない

 これもかなり変化球でしたね。

 イースの場合、最初に出てくる町が、ほぼ確実に最後までホームタウンとして機能するパターンが多いのですが。

 なんと今回は、開始1時間もしないうちに滅んでしまいます。

 斬新すぎます。

 

ラスボスが古代文明がらみ凄い悪いやつじゃない

 これも、イースのストーリーが抱える大体のテンプレの弊害なのですが。

 大体ラスダンが古代遺跡の奥深くで、そこに世界を滅ぼしそうなすげえ悪いやつがいるみたいなパターンが多めでした。

 

 これも今回なしで、どっちかっていうと、軌跡シリーズの流れをくむ感じで、ラスボスとも、別に悪いやつじゃないんだけど、それぞれの目的のためにぶつかるみたいな感じがちょっと新しかったです。

 下手するとちょっと緊張感があれでしたが、イースとしては結構新しいと思います。

 

 

フラッシュガードゲーじゃなくなった

 ここ2作くらいのように、基本的には敵の攻撃を回避しつつ、要所でタイミングよくジャストガードやジャスト回避を入れてラッシュみたいなゲームじゃなくなりました。

 私も前情報なしで、ノーマルを緩く遊んでいただけなので、これが正解なのかはわからないですが。

 

 今作は、ガード押しっぱなしのガンガードがかなり強くなっており、ボースフィールド全域を走りながら攻撃を回避してみたいなのは、かなり状況限定の気がします。

 具体的には、ボスの前でガードボタンを入れっぱなしにして、リベンジゲージをため、たまったところで、半無敵のコンビスキルを打つだけで大体の敵はどうにかなります。

 

 中盤くらいはかなり単調な感じですね。

 さすがに単調すぎてヤベエと思ったのか、後半はAOEやら、移動回避必須の攻撃が増えてくるんですけど。

 

徒歩移動の割合が少ない

 今までのイースは、大体割と遠目でも、全部歩かされることが多かったのですが。

 今回、行程のほとんどは船移動になります。

 徒歩移動はダンジョン内だけなので、かなり雰囲気が変わってますね。

 

操作キャラが少ない

 ここ何作かは、大体属性ごとに二人で、大体2ptくらい組めるくらいの人数がptに入ってきていたのですが。

 結局、普段使いのキャラ以外ってほとんど育てないんですよね。

 

 その割に、2pt必須のイベントを出してくるわけでもなかったので、ほとんどの人が同じような感じだったんじゃないかと思います。

 その反動か、今回は最初から最後までガチで二人だけです。

 

 って感じで、久しぶりにほぼ別ゲーレベルの魔改造です。

 割と賛否両論別れる気もします。

 

ざっくりストーリー

 今回は、北欧・ガリアの話ということで、北欧神話が下敷きなのか、大体あの辺の用語をもじった感じの用語が数多く出てきます。

 世間の海賊人気もあってか、海賊にスポットが当たっており、アドルもバイキングっぽいなにかの一員として行動する感じになりますね。

 とはいうものの、劇中略奪とかしてるシーンは一切なく、海賊感は0なのですが。

 

 全体の8割くらいは、延々海賊船で海域を旅する話で、一応怪しい悪いやつも出てきますが、最終的には、ヒロインを助けるためのラストバトルって感じになります。

 いつもの感じだと、もう1段もっとめちゃくちゃ容赦なく悪いやつとか出てくると思うのですが。

 割とあっさり終わった感じでしたね。

 

微妙だったところ

船周りの操作性がきつい

 これは、イースということで、アクション周りがかなり快適にチェーンされているところもあると思うのですが。

 船周りで、移動が遅く見えてしまう。行きたいところに行けない、当てたい奴に攻撃を当てれない辺りはかなりつらいと思います。

 

 このゲームの場合、ゲームを進めるには、すべて船で海域を進む必要があるのですが。

 その船で進む際に、視点を3つに切り替えることができます。

 視点は、カメラをほぼ船に寄せた感じ、いわゆる主観モードくらい、客観モードくらいの3つです。

 

 速度的には、主観モードくらいまでなら結構快適なのですが。

 客観モードにしてしまうと、急に超遅く感じます。

 多分主観モードくらいで、いわゆる快適な船旅に見えるくらいの速度を、そのまま客観モードに変換すると、遅くなるみたいな感じの気もしますが。

 移動距離が結構長いので、地味につらいです。

 

 じゃあ、主観あたりでやればいいじゃんって感じもするのですが、帆というかマストが邪魔でかなりプレイがしづらい印象でした。

 特に海戦はつらいと思います。

 

 また、船の方向を180度変えるような場合も、リアルに寄せたのか、ドラクエの船のようにいきなりその場で向きを変えれるのではなく、ぐるっと一周してまわるみたいな感じになります。

 都合で、近距離で行きたい位置がある場合は、かなりストレスが溜まります。

 

 これは海戦にも絡んでいて、特定の相手を攻撃したい場合は、結構敵に寄せる必要があるんですね。

 具体的には、序盤の主火力のEX兵装とかは、敵の真横で、ちょっと先行したくらいじゃないと当たりません。

 終盤の主火力のEX兵装の極太ビームとかも、きっちり敵の方向を向けて撃たないと当たらず、変な向きで打ってしまうと方向転換がつらい都合で空打ちになってしまいます。

 

 別にリアルじゃなくてよかったので、ゲーム的に面白い感じの調整でもよかったんじゃないですかね。

 ほとんどの人が投げるとしたら、たぶんここの気がします。

 

バトルが単調すぎる

 多分、今回は、シリーズ屈指でバトルが単調の気がします。

 軽くは上にも書いたのですが。

 

 とにかくガードボタン押しっぱなしが強すぎて、ガードを押したまま通常攻撃を押すと、通常攻撃の攻撃判定が終わった直後からディレイなしで、もうガード判定が出るらしく、相手の攻撃をガードボタン押しっぱなしでガードして、コンボが途切れたところで通常攻撃を押し、暇だったら無敵時間付きのコンビスキルを押すだけで、一対一なら、ほとんどの敵がノーダメで倒せます。

 

 回避とか、ジャストガードとは必要なのは、終盤の一部の敵だけなんですね。

 なんかこう、バトルフィールド全域を使って、攻撃の通るタイミングを探しながらみたいなイース要素はほぼなくなってしまった感じします。

 なんかボスを含めて、サイズの小さい感じの敵がやたら多いのも、小さくまとまって見えてしまう気がします。

 すごく大きくて、対策が良く分からないのって、中盤くらいに1回だけ出てきたムカデみたいなやつだけなのでは。 

 

 また、コンビ状態のスキルが強すぎる都合で、個人スキルは、実装されているのにほぼすべて死んでいます。

 こんなにアドル自身の攻撃スキルを使わなかったシリーズは、初めてですね。

 

薬強すぎ

 今作、HPをほぼ全快できる薬が死ぬほど持てる上、補充も容易なので、終盤に行くほど、死ぬほど回復しながらのごり押しが余裕になっていきます。

 まあ、難易度ノーマルでの話なのですが。

 ガードが強すぎるので、もう少し持てる薬の数は少なくてもよかったのでは。

 

良かったところ

意外性

 これも上で書いたのですが、とにかく、ストーリー周りの意外性はよかったです。

 これまでのシリーズをすべて過去にするレベルで、違うことをやっていたので。

 ただ、正直別タイトルでもよかった気がします。

 

攻略サイトなしでも遊びやすいシステム

 ARPGだとおざなりになってるタイトルも多いのですが、いつものシステム周りもよかったです。

 シナリオの段階ごとに、緑と赤のビックリマークが表示されるんですが。

 赤のビックリマークが必須イベントになっているので、緑のビックリマークから順につぶしていくと、攻略本とか見なくても、ほぼ取り残しなくクエストがつぶしていけるシステムになっています。

 

 また、謎解き周りも、かなり親切なヒントがついており、これまたゲーム内をよく見れば、それなりに解決できるようになっています。

 例えば、今回も、特定のアクション使用時のみ見える床とかスイッチのシステムがあるのですが。 

 関係するエリアには、床に目玉のマークがうっすら書いてあったりみたいな感じですね。

 

 海図とかでも、何かしらある場所には、全てマーカーが付与されるようになっています。

 こういう感じでいいんじゃないですかね。

 

爽快感あるアクション

 これはイースシリーズの特徴だと思うのですが、とにかく、攻撃ボタン連打で敵のHPがガンガン削れて、気持ちよく倒せたり。

 フィールドを走り回っていろんなアクションを駆使して、アイテムを拾ったりみたいなベースの部分は健在です。

 

 さすがに前作と比べてしまうと、かなり使用できるアクションは減っているのですが。

 スノボみたいなのと、スパイダーマンみたいなワイヤーアクションのものは、気持ちよく処理できるようになっていてよかったですね。

 

ラストのにおわせ

 今回、エピローグで、40年後のアドルとドギと思しき二人の掛け合いが挿入してあります。

 内容的に、公式設定であるアドルの最後の冒険の話なんじゃないかなみたいなにおわせになっており、そこに今回のヒロインであるカージャが絡んでいるようです。

 発売されていないシリーズに言及されることは珍しいので、可能ならこれだけでもユーチューブとかでチェックしておいてもよいかもしれませんね。

 

 ちなみに、遊んだのにそんなのあったっけ、って方は、エピローグでカルナックの郊外にある灯台の地下のルーンストーンを調べると出てきます。

 

まとめ

 イースXは、イースシリーズとしては、もう別タイトルでいいんじゃないかなってくらい別ゲーでした。

 シリーズ信者や、あまり難易度の高くないARPGを探している方には、割とお勧めだと思います。

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kuroneko

とある企業の知財部で働く一応弁理士です。 国内特許系メインの日々の業務とか、試験対策ネタとか書いています。 受験時代は某L社系列の某B,M講師をメインに習っていました。 Copyright (C) 2010 - 2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
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