Re:CREATORS(レクリエイターズ)・最終話

Video Games Nintendo Retro Classic  - StevenE / Pixabay アニメ・漫画
StevenE / Pixabay

 珍しくほぼリアルタイムで追ってたアニメなのですが、メチャクチャ面白かったです。
 特に今までなんらかのコンテンツを自分で作ったり描いたりしたことがある方には、凄い刺さるタイトルだと思います。

 雑な概要としては、現実世界が舞台で、そこで創作されているアニメ、ゲーム、小説などから登場人物が異世界から現実世界にやってきて・・という一見良く見る展開です。しかし、細かいアプローチにかなりオリジナリティがあり、やってきた異世界ヒーローより、それを創作した作者が大きく話に絡んできます。
 つまり、お話書きや絵描き、アニメータ達の物語とも言える訳です。

 展開内でも、なにかを作っていれば、一度は感じるような疑問や、悩みなどがかなり掘り下げて描写されていて非常に面白かったです。そもそもの作者目線としては、自分の作ったキャラが現実に現れて、目の前で戦ってたりするわけですから、それだけでかなりわくわくするわけでしょうが。

 某アルドノアとは違い、今回は、ラストに向けての複線もしっかりしており、多少たくさん出てきたキャラがおいてけぼりになっていた感はありましたが、思わず泣けました。ほぼ予想通りな分あの展開はズルいです。逆算するとマガネちゃんは必須だったわけですね。

 ところで、劇中に承認力と言う概念が出てくるのですが、これは非常にうまい設定だと思いました。いわゆる広い意味での創作の場合でも、物語は、大体ある程度のウソを含みますが、この割合を上げていくと、実際には受け手が置いてけぼりになり、つまらないものになります。
 具体的には「ももたろう」の話をしていて、途中でいきなり「ガンダム」が出てきたら、さすがにそれはないわーと思ったりすると思います。あまりにもウソの要素が大きくてもダメなワケです。

 この辺のさし加減が割と面白いもので、いわゆる二次創作と呼ばれているものは、原作の作品でかなり説得力や影響力を受け手に与えています。都合で、二次創作自体は、かなりやりたい放題をしても受け手が受容したりと言う部分があります。
 ここで前記の承認力を説得力と読み替えると、大体意味がつながり、二次創作の話は、劇中のアルタイルがめちゃくちゃ強かったりしても受容されるみたいな説明が成り立つわけです。この辺りが自分的には、説得力みたいになって、特に面白かったのかもしれません。

 ただ一点だけ文句を言うとすれば、ソータきゅんが奥の手の設定を何らかの方法で他のクリエイターと共有していたはずですが、いわゆる絵師の彼は、どうやって他のクリエイターに表現していたのかの描写が0だった点でしょうか。まあ、展開の都合であれで正解だったんでしょうけど。

 昔同人誌やってたぜーとか、二次創作のSSや絵描きさんだったぜーなんて方には絶対おすすめな奴なので、機会があればぜひ。

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kuroneko

とある企業の知財部で働く一応弁理士です。 国内特許系メインの日々の業務とか、試験対策ネタとか書いています。 受験時代は某L社系列の某B,M講師をメインに習っていました。 Copyright (C) 2010 - 2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
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