某大作MMOでコラボが発表されたせいか、廉価版みたいな感じで安いのが出たので、PS4版のゲームである『ニーア オートマタ』プレイしてみました。もっとも、販売元は某大作MMOの会社と同じですが、開発元は別の会社です
内容としては、一応同じ世界観を有する作品の続編のアクションRPGなのですが、正直あまり繋がりはなく、独立して楽しめるようにうまく作ってあります。
時代設定はかなり未来の地球で、エイリアンに攻められた結果、人類のいなくなった廃墟とかが舞台です。プレイヤーは、人類側のアンドロイドを操作して、地球をエイリアンから取り戻すために、敵側の機械生命体と戦う感じになります。
システム的には、最近流行のオープンワールド系で、戦闘時はリアルタイムのアクションバトルや、シューティングになります。特筆すべき点としては、シーンによって操作方法やスクロール方向が、かなり理不尽にコロコロ変わるので、人によっては不親切に感じるかもしれません。
一般的な評価としては、ストーリーと、曲の評価とが特に高めです。その他は、普通に遊ぶ分には大体問題ないレベルです。
今回はクリア済みのため、以下、特に良かったストーリーに関するネタバレ込みの感想になります。
特にうまいと思ったのは、アンドロイド周りの設定でしょうか。本作では、主人公のアンドロイドがネットワークに接続されており、定期的にデータがネットワーク上にバックアップされる設定になっています。これがストーリー上で非常にうまく機能して居る気がします。
ゲーム上は、大半のシーンで、ショートカットでちょっとぶっきらぼうだけど、根はやさしい女性のアンドロイドである2Bを操作することになります。
ここで、例えば2BのHPが0になって破壊されると、2Bの義体の残骸がその場に残り、プレイヤーは、拠点から、2Bの記憶が含まれるバックアップのデータと、新しい義体とから復旧されて、新しい2Bで再スタートします。まあ、これだけなら結構見かける設定かなと思ってプレイしていきます。
本作品でうまいのが、この設定をストーリー上でうまく生かしている点に感じました。1週目のラストで、2Bは、相棒の美少年型アンドロイドである9Sを殺さなければならなくなってしまいます。9Sは、前記のネットワークバックアップの都合で蘇生できるから平気と言うのですが、2Bは、生き返った9Sは今の9Sじゃない、と言います。これがかなり刺さりました。
もし、この世界観のように、技術が進んで、人間の記憶がネットワークにバックアップできて、アンドロイドのようないわゆる義体で身体が再生できるようになったら。
復元された自分って、そのまま自分を延長した自我を持つのか。
それとも、復元された自分って言う自我を新しく始めるのか。
実際どうなるのかちょっと興味がありますね。
しかもこのシーンは、2Eと言うモデルの設定と、彼女の何度も何度もと言うセリフとから逆算すると、多分、2Bは、9Sが機密に抵触するたび何度も9Sを殺して、記憶をリセットしている可能性があるわけです。
2B側はずっと一緒だった記憶を持っているのに、例えるなら、オープニングのシーンのように、何度も最初の出会いを繰り返しているとしたら。永久に、愛着を持った相手を殺し続けないと行けないわけで悲惨過ぎる気がして印象に残りました。
また、この2Bなのですが、一方で、結構きれいに終わった1週目時点でのプレイヤーが知り得る知識しか最後までおそらく知りえず、ずっと真面目に人類の勝利のために全力で戦い続け、3周目で倒れます。
反面、9Sは、人類が既に滅びていることを知っており、プレイヤーにも2周目時点でこの情報が開示されます。
感想的には、1周目は2Bに感情移入して凄い頑張って、なんとなく解決したけど。2周目やったら、懸命に頑張る2Bの横で、全部無駄なのを知りながら言えない9Sに感情移入して。3周目で結局2Bは無駄死にしてしまって、とかなので、そりゃ9Sが怒り狂うのも当然みたいな感想になるので、非常に話の続きが気になる展開でした。
また、A2の位置づけも、設定を整理してみると、かなりうまい気がします。そもそもの2Eである2Bは、A2のパーソナルモデルを移植されたものなのですが、2Bは、倒れる時に、実際出来たかはどうあれ、刀と言う形でA2に記憶を譲渡しています。
つまり、A2は、2Bと同じパーソナルモデル+2Bの記憶なので、2人の対決の時点でとどめを刺す際に躊躇してることや、展開上何度も9Sの危機を助けてることからも推測できる通り、ほぼデータバックアップと予備機体から復元された2Bと大差ないんじゃないかって思いました。
でも9S側からは、A2がただの2Bの仇としてしか映っておらず、A2側としては、守りたい9Sから殺されてしまう。この辺りも、本当に誰も報われず二重に酷い気がします。
面白かったですね。
kuroneko
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